“積読”供養

溜まってしまった本を整理するため、“積読”に目を通すことにした。その記録。

『ほんとはかわいくないフィンランド』

『ほんとはかわいくないフィンランド』 芹澤桂 著 幻冬舎文庫

『やっぱりかわいくないフィンランド』 芹澤桂 著 幻冬舎文庫

ほんとはかわいくないフィンランド (幻冬舎文庫)

やっぱりかわいくないフィンランド (幻冬舎文庫)

 フィンランドが北欧の国であることは知っていた。

 北欧デザインで名前が出てくるイッタラ、アラビア。家具デザインや建築関連でアールト。携帯電話のノキア。サウナもフィンランド文化からだったはず。

 あとは、ムーミン。あれがカバではないと知った時は、ちょっとした衝撃であった。

 

 たまたま書店の棚に並んでいた本を買って、そのまま“積読”にしていたと思われる。新型コロナの影響で、できないことの筆頭が旅行であったころ、思いっきり遠い国の名がタイトルに入った本に惹かれてしまったのかもしれないし、ロシアの不穏な動きを薄っすら感じ取っていたのかもしれない。フィンランド旧ソ連、ロシアとの関係に常に苦労し続けてきた国だから。

 

 著者はフィンランド人と結婚してフィンランドに移住した女性だ。はたして世間ではフィンランドがかわいいということになっているのかどうかは知らないが、デザインに関しては有名だろうと思う。が、現地では、それほどオシャレな生活を送っているわけではないという。

 まあ、外から見ての印象と実際が違うというのは、何事においても当てはまる。

 つまり、フィンランド在住日本人が現地で経験したことを中心に、“思ってたのと違うフィンランド生活”を書いた本である。一時的な旅行ではなく、出産、子育て、仕事となると、海外生活は大変そうだ。フィンランドの良い点も、日本の方が便利な点も、それらと逆のことも、割と公平に書かれていると感じた。