“積読”供養

溜まってしまった本を整理するため、“積読”に目を通すことにした。その記録。

『美しい椅子2』

『美しい椅子2 にっぽんオリジナルのデザイン力』 島崎信+生活デザインミュージアム 著 枻文庫

美しい椅子〈2〉にっぽんオリジナルのデザイン力 (エイ文庫)

 デンマークのインダストリアルデザイナーの手掛けた椅子を取り上げた『美しい椅子 北欧4人の名匠のデザイン』に続き、日本の7人のデザイナーの椅子を取り上げた、シリーズ第2弾。

 

 ’50~’60年代にデザインされ、市販品として販売されたロングセラーの椅子の多くと、椅子以外の業績を含めた柳宗理氏、渡辺力氏、長大作氏、豊口克平氏剣持勇氏、松村勝男氏、水之江忠臣氏の7人の解説、さらには日本のデザイナーに大きな影響を与えたブルーノ・タウトル・コルビュジエ、シャルロット・ペリアン、チャールズ・イームズの4人について、コンパクトにまとめた良書。

 

 ただし、ゲラチェックが甘かったのか、間違いが目に付いてしまう残念な部分もあるのだが。

 

 日本家屋に似合う座面の低い椅子、狭いスペースに都合の良いスタッキング可能な椅子が多く、その分、海外の椅子に比べて小さく軽やかで、かわいらしいタイプの椅子が並ぶ。

 

 様々な形の椅子を眺めるだけでも楽しい本であるが、日本のモダンデザインの歴史の流れを理解するのにも役立つ本。