『フィンランドは今日も平常運転』
今週のお題「盛り」
今週のお題は、話は盛って書いてもいいですよ🌳、ということで、やや大袈裟な表現をするような「盛り」について書くべし、ということらしい。
意図的に大袈裟に書くのはあまり褒められたことではないと思うが、往々にして、典型的な存在というのは安心感を持って歓迎されるという側面もあったりする。
そういう傾向は、いつの時代にも、どこの地域でもあるように思う。その表れとしてエスニックジョーク 、つまり、ある民族の民族性、もしくはある国の国民性を端的にあらわすような話によって笑いを誘うジョークがある。
一般的に正しいと信じられている国民性や民族性。
しかし、本当なんだろうか? 実際に現地で暮らす人から見たらどうなのだろうか?
というわけで、“積読”から選んだのは、
『フィンランドは今日も平常運転』 芹澤桂 著 だいわ文庫
著者は、冒頭の「はじめに」において、海外旅行中にフィンランド人を見分けることは簡単だと述べている。そして、フィンランド人の特徴をいろいろと挙げているのだが、一方で、
ガイドブックなんかを見ると、フィンランド人はシャイで内向的、お酒の力を借りて陽気になるが普段は誠実で親切な人々、などと書かれていることが多い。しかしそれらの特徴にぴったり当てはまる人などいないだろう。
と、書く。
日本ではメディアの影響もあって、教育水準が高く、社会保障制度が整っている上に、自然に恵まれた幸福度の高いキラキラしたイメージの国という捉えられ方がされていることも多いが、そんな夢の国では決してないとしている。
北欧デザインなどという言葉はあるが、フィンランドはそれほどお洒落ではないようだし、離婚率が高くて家族構成がややこしいことになっている場合も少なくないようだ。
ただし、サウナ好き、というのは間違いないようだ。